20160201

焚火の魅力


F800GS 20150511 小野川湖畔キャンプツーリング


キャンプの楽しみはいろいろあるのだけれど、焚火ほど魅力的な遊びもそうない。
普段街の中で暮らしていると、火はガスコンロからスイッチ一つで出るもので、消すのも簡単スイッチ一つ。
例えるなら命令通り動くロボットか、とてもよく調教された動物のよう。

焚火の火はそうはいかない。 時に暴れ、爆ぜ、かと思えばか細く弱り、一瞬として同じ姿を見せない。
まるでそう、意志を持った獣のようだ。


















F800GS 20150511 小野川湖畔キャンプツーリング


とはいえ、焚火をするのはそんなに難しい話じゃない。
基本的に小さなものから燃やし始め、徐々に大きな枝や薪へと火を進化させてゆく。
火起こしは着火剤を使ってもいいし、松ぼっくりや枯れ葉でもいい。
慣れてきたら麻紐を解いて火打ち石でなんて人もいる。








F800GS 20150511 小野川湖畔キャンプツーリング


焚火をするなら、やはりボクはウィスキーをやりたい。
カッコつけてるねと言われると、そうだよと答える。 気づけばカッコも板についてくる。








20150625 男鹿半島なまはげキャンプツーリング


よく乾いた薪はとても扱いが容易い。 そのためボクはいつも薪を持参している。
1度薪を持たずに焚き火しようとして、たまたま日中豪雨に降られた時は参った。 これが全く火が起きない。
今なら、もしかしたら起こせるかもしれないけれど、でもまぁ、薪を持って行った方が気楽だな。








F800GS 20151005 会津沼沢湖畔キャンプツーリング


焚火の火は炭と違うので、何かを焼くなら遠火でじっくり。 それに気付くまで何度もごちそうを焦がした。
でも、失敗は成功の糧となる。 自分で学んで成長できるのはとても面白い。








F800GS 20151005 会津沼沢湖畔キャンプツーリング


焚火の前にいると飽きることはない。 何か考えてみたり、何も考えないでみたり。
火が弱ってきたらご飯をあげるように薪をくべる。 程なくしてまた勢いを取り戻す。
ナッツを齧り、ウィスキーを舐める。 殻は焚火に放り込む。

月を雲が隠してみたり、風が強くなってみたり、少し離れた場所で動物の気配を感じてみたり。
だが、不思議と孤独は感じない。 焚火とウィスキーが、まるで親友のように寄り添ってくれる。

いつの間にか薪は底をつき、示し合わせたように酒も底をつく。
後に残るのは孤独ではなく、心地良い余韻のみ。 シュラフに潜り込み、すぐさま眠りにつく。
やはり焚火はいい。



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